Boxing
2010年12月6日(月) 後楽園ホール
WBAスーパーフライ級タイトルマッチ
王者 天海ツナミ(山木)
VS
挑戦者 藤本りえ(協栄)
王者ツナミ選手は軽快なフットワークとしなやかな動きのボクシング。
2回 良く動くツナミ選手と、良く打つ藤本選手。挑戦者の藤本選手の攻撃時には主催の協栄ジムの応援団から声がかかってタイトルマッチにふさわしい雰囲気。
1分、ツナミ選手が見せたアッパーからフック、ストレートのコンビネーションに会場がどよめきます。
続いて王者は赤コーナー付近で藤本選手の左をかわしながら右左右の連打。藤本選手はしっかりガードをしていたにもかかわらずよろめいてしまうほどのパワー。
普通の対戦相手ならすでに勝負がついているのではないかというぐらいのツナミ選手の猛攻。
しかし、藤本選手は激しく反撃。火の出るようなファイトになっていきます。
3回 藤本選手は前のラウンドのダメージなど無いかのような軽快な動き。伸びのあるワンツーで前に出ます。
これをジャブの速射で止めたツナミ選手は体をひねるようにしてタテ拳アッパー。藤本選手はこれをまともにもらってしまいますが…なおも激しく打ち返します。
しかし、ツナミ選手は上体の柔らかい動きでするりするりとこれを巧みにディフェンス。
4回 左右のステップで藤本選手のパンチをかわし続けるツナミ選手。
30秒が過ぎたころ藤本選手がアッパーを命中させると、ツナミ選手は突然スイッチが入ったように猛連打を開始。
藤本選手はかなりの被弾をしながらも前進を続け、赤コーナー付近にツナミ選手を詰めたところでラウンド終了のゴング。
5回 ラウンド開始から高速ワンツーとボディブローで一気に前進する藤本選手。このラウンドで勝負に出たようです。王者にプレッシャーを与え続ける連打。
しかし、ツナミ選手はアッパーとボディーで挑戦者をさがらせて距離を作ると、踊るようなステップとノーガードのかまえで自分の動きを取り戻します。
ジャブとボディーで上下に弾幕を張り、試合を有利に運ぶ王者ツナミ選手。
けれどもあきらめない藤本選手は一発逆転を狙ってなおも強打のチャンスを探します。
後半、王者にニュートラルコーナーを背負わせた藤本選手にチャンス到来かと思われましたが、ツナミ選手は回転の速い連打でこれを難なく脱出。
7回 快調なボクシングを続けるツナミ選手。彼女の左はますます高速に強力になって猛威をふるいますが、30秒過ぎに藤本選手が意表をついたアッパーをヒットさせると一気に元気づく会場の藤本選手ファン。
しかし、余裕のあるツナミ選手はサイドからサイドにステップしながらのフックなどでマイペースの戦い方。王者のペースで試合は続きます。
8回 リングを自由に大きく動くツナミ選手をなかなかとらえることが出来ない藤本選手。
相手の動きをよく見極めようとして立ち止まるとパンチが飛んでくるという感じで、藤本選手は実にやりにくそう。。
8回終了直後、リングサイドで見守っていた協栄ジムの金平会長は勝負はここまでと判断、藤本選手のセコンドに棄権を指示。
天海ツナミ選手がTKOで勝利し、見事にタイトル防衛を果たしました。金平会長の決断は的確だったと思います。
この日、後楽園ホールに集まったボクシングファン2000人は、一人残らずこの試合に満足したことでしょう。ツナミ選手、藤本りえ選手、素晴らしいファイトありがとうございました。
WBAスーパーフライ級タイトルマッチ
王者 天海ツナミ(山木)
TKO 8回終了 棄権
挑戦者 藤本りえ(協栄)
8回終了時に藤本選手棄権により天海ツナミ選手のTKO勝利。
この結果、両選手の戦績は以下のようになります。
WBAスーパーフライ級チャンピオン
天海ツナミ(山木)20戦17勝3敗6KO
藤本りえ(協栄)16戦9勝5敗2分4KO
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