ティチャ―・ゴーアディソン vs リトル・タイガー　ＷＭＣおよびＷＰＭＦ世界ミニフライ級タイトルマッチ　詳細　ムエタイ女子

　Muay Thai

２０１２年６月２４日（日）　東京　ディファ有明
M-1 ムエタイチャレンジ Sutt Yod Muaythai vol.2 Part.2

ＷＭＣ ＆ ＷＰＭＦ世界女子ミニフライ級タイトルマッチ　２分５Ｒ
ＷＭＣ王者　ティチャ―・ゴーアディソン（タイ／WMC同級王者）
ＶＳ
挑戦者　リトル・タイガー（F.TEAM TIGER／WPMF日本女子アトム級王者）

June 24, 2012, Tokyo Japan
WMC / WPMF Miniflyweight title bout 5x2mins
Thicha Kor.Adison vs. Little Tiger

　ＷＭＣミニフライ級王者のティチャ―・ゴーアディソン選手（タイ）が同タイトルの防衛戦のために来日、挑戦者のリトル・タイガー選手とディファ有明のリングで戦いました。

　チャンピオンとリトル・タイガー選手は昨年４月にも対戦し、その時はティチャ―選手が判定で勝利しています。

　タイトルマッチ前のワイクー。ティチャー選手は「鏡を見てお化粧をなおす」振り付けを披露。

　ふたりの見事なワイクーに大きな歓声が上がり、場内はタイトルマッチへの期待が高まっていきます。

　第１ラウンド　ムエタイらしくオーソドックスにミドルの蹴りあいで試合開始。

　ミドルに続いてローを走らせるリトル・タイガー選手。

　殺気あふれる表情で蹴ってくるチャンピオン。軌道が安定して美しい蹴りです。

　一歩も引かずに攻撃を続ける挑戦者リトル・タイガー選手。このラウンドは互角でしょう。

　第２ラウンド　サウスポースタイルでにらみ合う両者。ここまでパンチの打ち合いが全然なかったこの試合ですが…

　いきなりリトル・タイガー選手が右ストレート。ヒットは浅いものの、王者の不意を突き、主導権を握ろうという意思が伝わってきます。

　「パンチがあるよ」と上に注意を引いておいて、左右のローで揺さぶるタイガー選手。

　半端な距離には立たず、相手の動きに合わせて遠いところからのロー、あるいは飛び込みながらのパンチというコントラストのはっきりした動きで相手を攪乱。

　パンチとローのメリハリの効いた二択で押して行くリトル・タイガー選手。しかし、即座にミドルを返すなどティチャー選手も戦意旺盛。

　王者の必死の攻撃。しかし、流れを支配しているのはリトル・タイガー選手でしょう。

　第３～４ラウンド　ムエタイの攻防のヤマ場となる中盤戦。距離を詰めてきたのはチャンピオン。これをタイガー選手が前蹴りとパンチで迎え撃ち、一気に試合が激しさを増します。

　前がかりになって攻めてくる王者をリトル・タイガー選手は冷静にガードしながらカウンターのストレート。そんな場面が何度も繰り返され、俄然リトル・タイガー選手優勢の色が濃くなってきます。

　しかし、チャンピオンも譲らない。要所要所でカウンターを決めてくる腕前は確かです。

　第５ラウンド　いよいよ試合も大詰め。王者は気合いの入った攻撃を仕掛けてきますが…

　リトル・タイガー選手はそれ以上の気迫で反撃。シャープなパンチとパワフルなローが光ります。

　打撃戦では不利と見た王者は組み技に移行したいところですが、出ようとするところにタイミング良く飛んでくるタイガー選手のパンチは脅威。

　それでもなんとか強引に出てヒザ蹴りを見舞う王者。

　さらに組み付きを狙うティチャー選手ですが、タイガー選手のヒジ打ちとパンチがそれを許しません。

　いったんキックの応酬を挟んで、再び組んでくるティチャー選手。

　しかしタイガー選手は相手のアゴを押し上げて首相撲を徹底阻止。

　相手を振りほどくと間髪を入れずにパンチ。これで接近戦もリトル・タイガー選手のペースに。

　王者らしく最後まで戦ったティチャ―・ゴーアディソン選手でしたが、終盤になるにつれてタイガー優勢は隠しようもなく…

　試合終了のゴングとともに右拳を突き上げるタイガー選手の勇姿に、満員のファンは新王者誕生を確信しました。

　判定はユナニマスデシジョンでリトル・タイガー選手の勝利。

ＷＭＣ ＆ ＷＰＭＦ世界女子ミニフライ級タイトルマッチ　２分５Ｒ
×ＷＭＣ王者　ティチャ―・ゴーアディソン（タイ／WMC同級王者）
判定０－３
○挑戦者　リトル・タイガー（F.TEAM TIGER／WPMF日本女子アトム級王者）
Little Tiger選手がユナニマスデシジョンで勝利してＷＭＣ ＆ ＷＰＭＦ世界ミニフライ級二冠王者に。

WMC / WPMF Miniflyweight title bout 5x2mins
Little Tiger wins by unanimous decision.

　両選手ともタイトルマッチにふさわしい基礎のしっかりした美しくシャープなキックとパンチを見せてくれましたが、打撃のインパクトとパワーの点でハッキリとリトル・タイガー選手が勝っていた試合でした。また、流れを冷静にコントロールし、相手の長所を封じていく試合運びも見事で、本当にいいタイトルマッチだったと思います。

　リトル・タイガー選手、おめでとうございます。今後の防衛ロードに期待します。

　敗れたティチャ―・ゴーアディソン選手はまだ１５才。いくらでも伸びて行きそうな未来のスター候補。彼女も今後が楽しみな選手ですね。

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