Boxing
2012年6月25日(月)東京 後楽園ホール
勝又ボクシングジム設立50周年記念
54kg契約 6回戦
東郷理代(アルファジム)赤
VS
菊川未紀(中日)青
54.0kg catchweight six-rounder
Miki Kikukawa vs. Riyo Togo
日本を代表するテクニシャン菊川未紀選手と、日本を代表するハードヒッター東郷理代選手の6回戦がついに実現しました。
菊川選手の技術、東郷選手のパンチ力は、それぞれチャンピオンクラス、あるいはそれ以上であることはファンならみなさんご存知のはず。そんなふたりの究極の初対決が実現したのです。
第1ラウンド いつものように軽快なフットワークの菊川選手。素早いステップインから攻撃を仕掛けたかと思えば、次の瞬間にはステップアウトで空振りを誘うという変幻自在なボクシング。
第2ラウンド 2回になっても依然として菊川選手のペース。絶え間なく動き、スキのない構えから繰り出される左が東郷選手の強打を未然に封じてしまいます。
このラウンドも菊川選手ペースで終わってしまうのかと思われたその時、ほぼ同時に打ち合った両者ですが、フォロースルーの効いたパンチで打ち勝ったのは東郷選手。
ここでこのラウンドは時間となってしまいましたが、菊川陣営にとってはひやっとした瞬間でしょう。
第3ラウンド 軽快なステップで動き回る菊川選手。相手のパンチをはずして左を刺し、わずかなスキを見つけては右を叩き込む見事なボクシング。
フットワークとボディワークを巧みに使うディフェンスも見所。相手の強打を少しだけグラブで触れるようにして減衰させてしまうパリーも冴え、菊川選手優勢の展開は変わらず。
しかし、東郷選手はたとえロープを背にした場合でも冷静。菊川選手のジャブをカウンターのジャブで迎え撃ってコンビネーションを未然に潰します。
第4ラウンド 試合も後半に入ると、明らかにパワー勝負に出てきた東郷選手。しかし、菊川選手はビッグパンチをもらわず、コツコツと反撃。
ラウンド中盤、さらにスイッチが入ったように強引な攻めに出た東郷選手は、からだ全体で押し込むように菊川選手をロープに詰めて乱打戦へ。
パワー勝負は避けたい菊川選手は、東郷選手の強打をクリンチでやり過ごしたいところ。しかし、東郷選手は猛然と突き進んでコーナーに追い込み、左手で菊川選手の右を押さえながらショートフック。菊川選手ピンチ。
これ以上の被弾は避けたい菊川選手は懸命にコーナーを脱出。
しかし、反対側のロープまで追ってきた東郷選手がチャンスを逃がさずワンツーで直撃。
菊川選手はその場にガクリと膝をつくダウン。ダメージの深さを見てとったレフリーが即座に試合を止めてTKO。
まったく対照的なふたりの究極の対決は東郷選手の勝利に終わりました。
ボクシングの面白さがぎっしり詰め込まれた本当に面白い試合でした。素晴らしい試合を見せてくれたふたりに心から感謝します。
54kg契約 6回戦
○東郷理代(アルファジム)
4回 TKO
×菊川未紀(中日)
東郷理代選手のTKO勝利。
Riyo Togo won over Miki Kikukawa by TKO in the 4th round.
この試合の結果、両選手の戦績は以下のようになります。
東郷理代 とうごうりよ(アルファジム) 11戦8勝2敗1分8KO
菊川未紀 きくかわみき(中日)25戦13勝11敗1分1KO
(戦績はJBC認可以前からの通算)
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