観客席視点からの立ち技系女子格闘技
スポンサーリンク
スポンサーリンク

大激戦! ジェシカ・ボップ VS ダニエラ・ベルムデス WBOフライ級王座決定戦 結果&動画 ボクシング女子

 Boxing

2014年4月26日(土)アルゼンチン リオ・グランデ

WBOフライ級王座決定戦 10回戦
ジェシカ・ボップ(アルゼンチン)
VS
ダニエラ・ベルムデス(アルゼンチン)

 アルゼンチンでビッグマッチがおこなわれました。WBOライトフライ級王者でWBA同級スーパー王者でもあるジェシカ・ボップ選手(アルゼンチン)が、二階級上のWBOスーパーフライ級王者のダニエラ・ベルムデス選手(アルゼンチン)とのチャンピオン対決にのぞんだのです。

 違う階級の王者どうしですから、当然のことながら、お互いのベルトはかかっていません(違う階級でもタイトルをかけてしまう日本の女子ボクシング関係者は正気ではないです)。

 二階級違うふたりはちょうど中間のフライ級で対戦をしました。この階級の前王者が防衛戦をせずに王座剥奪となり先日から空位となっていたこともあり、この試合はWBOフライ級の新王者決定戦として認定されました。

 序盤はボップ選手がクイックステップを駆使して機動戦を仕掛けてベルムデス選手を翻弄。ボップ選手の高いスキルに会場は拍手と歓声に包まれますが、中盤からはベルムデス選手のパワーパンチが猛威をふるい、ボップ選手が押し返されます。そして、終盤はパワー、テクニック、闘志を振り絞っての激戦。試合は判定に持ち越され、ジェシカ・ボップ選手がWBOフライ級王座を獲得。二階級制覇を成し遂げました。素晴らしい試合です。

 当ブログではかねてからこのジェシカ・ボップ選手と、年下ながら彼女に多大な影響を及ぼしているドイツのスージー・ケンティキアン選手を追ってきました。

 それは身長150センチ前後である彼女たちの活躍が日本の女子の励みになればと思うからです。格闘技はなんであれ体の大きい人が有利です。小さい人はこの現実にスピードや瞬発力、戦略性で立ち向かわなければなりません。しかし、速さや機動力だけでは勝てません。そこにパワーが加わってこそ軽量級選手のスピードは生きるのです。そのいいお手本が彼女たちです。

 ボップ選手やケンティキアン選手の鍛えられた腕と脚、そして肩まわりは見事のひとこと。小柄な彼女たちの体格なら、筋肉をつけなければもっとずっと下の階級でもやれるでしょう。しかし、彼女たちはそうしません。なぜなら、パワーを落とせばいまのようなボクシングが出来なくなるからです。

 最軽量級周辺はどうしても体が大きくならない人のためにあるものであって、通常体重を絞りに絞ってそこまで落として戦う階級ではありません。そのへんが日本では誤解されています。アルゼンチンやドイツ、小柄な人が多いメキシコでもそこまで落とす人はいません。最軽量級に外人選手が少ないのはそういうことなのです。

 軽量級女子のみなさん、無理な減量でパワー不足のボクシングをするのはやめましょう。何日も食事をとらないでリングに上がっても敵を倒せるわけはありません。計量後にいくら食べても重くなるだけで体内組織は戻りません。筋肉は細く、血管はもろくなったままです。そんな状態でリングに上がることにはなんの価値もありませんし、生命を非常に危うくし、引退後の健康も大きく損ないます。大変危険な行為です。

 わたしたちは細い手足の青白い選手をこれ以上見たくありません。KOはおろか、ダウンを奪う気配さえ漂わないような試合はボクシングからもっとも遠いものだと思います。

WBOフライ級王座決定戦 10回戦
○ジェシカ・ボップ(アルゼンチン)
判定 3-0
×ダニエラ・ベルムデス(アルゼンチン)
ジェシカ・ボップ選手の判定勝利。
(98-92、97-93、97-93)

 この試合の結果、両者の戦績は以下のようになります。
ジェシカ・ボップ(アルゼンチン)28戦27勝1敗12KO
ダニエラ・ベルムデス(アルゼンチン)21戦16勝3敗2分5KO

関連記事 ジェシカ・ボップ vs カロリーナ・アルヴァレス WBO/WBAライトフライ級タイトルマッチ 結果&動画 ボクシング女子

関連記事 前WBO王者ダニエラ・ベルムデス来日キャンセル 山口直子はタイのチュタポーンと ボクシング女子

人気ブログランキング にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ

コメント

スポンサーリンク
スポンサーリンク