Kick Boxing
2015年10月4日(日)東京 新宿FACE
DUEL.3 勝利に飢えた猛獣たちの決闘 ~第三章~ 第2部
ミネルヴァ スーパーバンタム級王座決定戦 2分3R延長1R
三宅芳美 みやけよしみ(Take1)赤
VS
美優美 みゆみ(白龍ジム)青
赤コーナーはニュージャパン系で長いキャリアを持つ三宅芳美選手。
三宅選手は4月のDUEL 1で第一DATE選手に勝ち、美優美選手は7月のDUEL 2で和乃選手に勝ってこのタイトル決定戦となりました。
80年代や90年代には女子であっても3分制ラウンドがキックボクシングの基本でしたが、ここ10数年は2分制が中心となり、また、K-1を意識してか、掴みや接触、ヒザ蹴りなどを極端に制限するのが女子ルールの特色となっていました。
そのため、パンチの連打や前蹴りで直線的に攻め込み、短時間のうちに手数を稼ぐのがここしばらくの女子のスタンダードなファイトスタイル。そんな2分3ラウンドルールのまさに全盛期から活躍している三好選手は、この試合も開始直後からパンチの連打で攻め込みます。
しかし、ニュージャパンキックの新しい女子ルールでは掴んでのヒザ蹴りも可。これは、K-1系の影響から脱し、ムエタイ、SBへも対抗して行く新戦略だと思われますが、三宅選手もこのルールを生かして掴んでのヒザ蹴りを見せます。
けれども、組み技が有効なのは3秒だけ。リスタート後の三宅選手のパンチはしだいに距離を読まれて美優美選手に避けられるようになります。
美優美選手は、パンチのラッシュで相手を押し込み、スキを突いては思い切った蹴り技というファイトスタイル。
ハイキック、サイドキックなどの派手な技が多く、後ろ回し蹴りも多用するなど、今の日本では珍しいマーシャルアーツ系の動きです。
三宅選手がパンチやロー、美優美選手がハイキックなどで互角のうちに第1ラウンド修了。
第2ラウンド 三宅選手は組み技を挑みますが、ヒザ蹴りを返されます。この画像では打点が高いように見えますが、ミネルヴァルールでは顔面ヒザ蹴りは禁止のため実際はボディに当てています。
美優美選手が身長・リーチを生かしたハイキックや、パンチでしだいに優勢。
三宅選手は反撃に出たいところですが、まっすぐに進むところを狙われます。
美優美選手が押し気味の展開ながら、2ラウンド終了時のポイントはドロー。
第3ラウンド この回に勝利をつかもうと両選手が強烈な打ち合い。
真っすぐに下がった三宅選手に美優美選手のバックスピンキックが命中。
さらにハイキックで強襲する美優美選手。
チャンスをつかんだ美優美選手ですが、ラウンドの後半は組み立てが単調になって攻めきれない感じで試合修了。
判定の結果はマジョリティーデシジョンで美優美選手の勝利。ミネルヴァ スーパーバンタム級初代王座を獲得しました。
ミネルヴァ スーパーバンタム級王座決定戦 2分3R延長1R
×三宅芳美 みやけよしみ(Take1)
判定 0-2
○美優美 みゆみ(白龍ジム)
美優美選手の判定勝利。
キャリアにまさる三宅選手に美優美選手が勝利して見事にベルトを獲得した試合でしたが、王者となったとはいえ美優美選手はまだ発展途上の選手であり、攻守ともに改善の余地を感じさせる部分もありました。
しかし、試合中に歓声が上がる場面が何度もあるなど、お客さんを喜ばせるファイトだったのは事実で、美優美選手がプロとしての可能性を感じさせるキックボクサーであることは間違いありません。
飛び蹴りやサイドキックなどの大技と言えば最近は伊達(DATE)軍団のみなさんが有名ですが、美優美選手も負けず劣らずの派手なスタイルですし、華麗DATE選手、直DATE選手に連勝しており、個性派ファイターとしてもっと知られるようになっていくでしょう。
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コメント
タイトルマッチなら5ラウンドほしいですよね
白龍・羽田会長は往年の女子キングメイカー。
また一人女王を誕生させた。素晴らしい・・・