ネット上の百科事典『Wikipedia』って便利ですよね。しかし、格闘技記事は情報が遅いし、間違いが多いので使い物になりません。どうしてそういうことになるのでしょうか?
そのまえにWikipediaのシステムですが、中心となるボランティア(ボランティアという言葉には本来は無給という意味はありませんので、ここの中心的なメンバーは当然それなりの報酬を受けています)のみなさんがもとになるサイトを作りました。そこには百科事典としての基本的な事項しかなく、あとは必要と思うページは詳しい人が自分で作ってくれ、というスタイルです。
書き込みは誰でもできます。もし、そのページに間違いがあれば、それに気がついた人が修正し、必要に応じて追加情報を書き込み・・・多くのネットユーザーがそれを繰り返していけば世界で一番大きくて一番正確な百科事典になるだろう、というのが『Wikipedia』の構想です。
その原理はある程度は正しく、現在のWikipediaはQRが大昔に見に行った時とは比べ物にならないくらいに大きくなりました。しかし、正確さは増していません。公正にもなっていません。
それはWikipediaが大きく有名になり影響力を持つようになると、ある人にとってマズイことが書いてあるページをどこかの関係者が書き換えるということが常におこなわれるようになったからです。
またWikipediaの関係者さんたちが、そのページ数や項目の多さを求めるあまり、自分たちで水増しのページを作っている疑いがあります。また、ページが減ると困るので、不正確な記事や削除依頼の出ている記事を消したがらないのです。
QRがはじまったころ、ネットには日本語での女子キックや女子ボクシングの情報が極端に少なく、一部のマニアのひとが記録主体のブログをやっている程度でした。
Wikipediaにもその関係の情報はほんの少ししかなく、『キックの女王』熊谷直子さんの情報もほとんどありませんでした。
当時、QRはまだWikipediaの理想を信じていましたので、女子キックや女子ボクシングに限らず、ときどきいろんな項目に情報を書き足したり、間違いを直したりはしていました。
そんなあるとき、「QRがwikipediaをパクってる」という声が聞こえてきました。なんのことかと思ったら、いつのまにかWikipediaに熊谷直子さんの立派なページが出来ていて、その内容がQRの熊谷直子さんのページとほとんど同じだったのです。
パクられたのはQRのほうなんですが、一般のひとが見れば大きくて立派なサイトであるWikipediaの記事を、弱小無名サイトのQRがパクったと見えるのがふつうでしょう。
で、QRはWikipediaにその記事を書いたひとを特定して欲しいと「お願い」しました。書いた人が「QRを参考にしました」とどこかに書いてくれればそれでいいや、と思ったのです。・・・が、ここからが大仕事になるのでした。
まず、Wikipedia用の自分のIDを作らないと、なにも出来ない仕様なのでIDを作ります。単に書き込むだけならななしでもいいのですが、なにか「お願い」するにはIDが必要なのです。
それから「お願い」をするのですが、その形式が面倒なのです。普通の文章ではなく、特殊な様式で依頼文を製作しなければなりません。それを必死に書いてWikipediaにアップしても、管理しているスタッフが常に見ているわけではないようで、しばらく放置されました。
Wikipediaのなかの掲示板みたいなところで催促して反応がありましたが、それは予想とは違うものでした。まず、「ふたつの内容は似ていない」「文体が違う」というのです。似てますよ、とひとつひとつ具体的に指摘するうちにWikipediaのスタッフがどんどん増えていき、全員がそろって「似てない」というのです。
そのスタッフたちの書き込みは総じて冷たく、中には堅苦しい用語をつかって脅すような文体の人もいました。ハナっから「似てない」で門前払いしたいようでした。
事情を知りたいのでとりあえず書いた人を特定してくださいと言うと「それはできない」「だれかわからない」と拒否です。誰か分からない人の書いたどうでもいいページなんだったら削除してくださいというと、「それはできない」「そんなことをしたら大変なことになる」というお答え。
ここでQRはやっと気がつきました。 part2へ
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コメント
どうも2チャンネルからのソース?と思われる
記述もあり、その感覚で記述されては辞書
の値打ちがありませんね。
>白いむく犬さん
そんなのもあるんですか。ちゃんと管理できてないんですね。