Boxing
2017年1月15日(日)韓国 ソウル
『ルーキーズ・トゥー・ロッキー』第3回
フライ級 4回戦
パク・シニョン(韓国)赤コーナー
VS
イ・ミンジ(韓国)青コーナー
日本にJBC(日本ボクシングコミッション)さんがあるのと同じく、韓国にはKBC(韓国ボクシングコミッション)さんというのがあって、長い間韓国のボクシングを統括してきました。
しかし、リング内での事故に備えて選手のファイトマネーの中から積み立ててきたお金がKBCさんの管理下できれいさっぱり消えてしまうなど、どこかで聞いたことのあるような不祥事が相次いで表面化し、内部の対立が激しくなってKBCさんは2014年に分裂。
コミッションは四分五裂し、一時は数団体にもなりましたが、現在はKBC(韓国ボクシングコミッション)さんとKBF(韓国ボクシング連盟)さんの二つが有力団体となっています。
そのKBFさんが新人発掘プロジェクトとして定期的に開催しているのがこの『ルーキーズ・トゥー・ロッキー』という大会。
ことし1月で第3回となった『ルーキーズ・トゥー・ロッキー』では、女子は両者デビュー戦のフライ級1試合が組まれ、ご覧のような結果になりました。
パク・シニョン選手の積極的な攻撃で、早々と第1ラウンドから苦戦に追い込まれたイ・ミンジ選手でしたが、ともかく最後まで戦い抜きました。
余談ですが、韓国のボクシングというのはタイなどのボクシングと同じくあまりにも不人気のため基本的に入場料金は取らないのですが、KBFさんではきちんとチケット料金を明示して収入化する方向にあるようです。
入場無料で経費はすべてスポンサー持ちというこれまでのやり方は「協賛スポンサーが足りなくて大会中止」という事態を何回も引き起こしてきましたので、とにかく観戦有料化は正しい方向だと思います。
この大会でも4回戦の選手には二千円のチケット20枚、6回戦選手はファイトマネー4万円と同チケット20枚が報酬として規定され「プロならチケット売りから始めろ」という姿勢が明確に出ています。
しかし、いままでタダだったものでお金を取るのは、かなり大変な話ですので、もっと低い金額をたくさんのひとから集めるネット配信などの方向を開発する必要があると思います。それはスポンサー離れ、テレビ離れに悩む日本も同じですけどね。
なお、今月21日には分裂2団体のあいだでランキング同順位どうしを戦わせる『KBF対KBC』という画期的な対抗戦が開かれたそうです。
このまま雪解けが進行するのか、対立したまま両立するのか、KBFさんとKBCさんの今後はまだまだ先が読めません。
分裂対抗戦もプロレスみたいで面白いかもしれませんが(笑)、いつまでもそのネタでは引っ張れないでしょうね・・・。
フライ級 4回戦
○パク・シニョン(韓国)
判定 3=0
×イ・ミンジ(韓国)
パク・シニョン選手の判定勝利
パク・シニョン(韓国)1戦1勝
イ・ミンジ(韓国)1戦1敗
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