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ハム・ソヒ選手のファイトマネーが長期にわたって横領されていた事件 そして、それを報道しない日本の格闘技メディアについて考える

 現在はMMAのスター選手であり、かつてはキックボクシングやシュートボクシングでも大活躍したハム・ソヒ選手(RIZIN女子スーパーアトム級王者/韓国)が、自身のファイトマネーが長年に渡って大幅にピンハネされていたことをInstagramで明らかにし、それが韓国のメディア(RANK5ネイバースポーツ)で大きな記事となっています。

 日本でもこのことは話題になっていますが、その話題はツイッターや個人ブログにとどまっていて、格闘技メディアが伝えていないようですので、韓国での記事の要点を抜き出してここにまとめます。

リサ・ワード対ハム・ソヒ

 多額のピンハネにハム・ソヒ選手が気がついたのは昨年10月のことでした。大阪で開かれたRIZIN.19のファイトマネーの話が耳に入ってきたのですが、それが彼女が聞いていた話とは全然違っていたのです。

 ハム・ソヒ選手は諸岡秀克(もろおかひでかつ)というひとを通して2007年から日本での試合を受けており「諸岡さんが選手からファイトマネーをピンハネしている」という噂は以前から聞いてはいたものの、非常に信頼していたのでまったく疑うことはなかったそうです。

 「諸岡さん」は日本の格闘技関係者なら誰でも知っている有名人。日本のリングの大部分を制作する会社「誠産業」を経営しており、CMA誠ジムやGRADIATORという団体の創設者でもあります。

 ハム・ソヒ選手以外にもあのキム・ドンヒョン選手を日本デビューさせるなどの実績があり、韓国側から見れば日本で名前を売ってUFCに出るための入り口として不可欠な存在です。

 日韓の格闘技界をつなぐ大物なのですが、この人はハム・ソヒ選手に「韓国選手からは1ウォンももらっていない。彼らの来日を世話するたびに赤字だ」と説明していたそうです。

 というわけで彼に恩を感じて完全に信じきっていたハム・ソヒ選手でしたが、具体的な金額を聞くようになってから疑いを持ち始めました。

 事態がかなり深刻であることを理解した彼女は12月のRIZIN.20の出場のオファーの話を一度凍結し、韓国での所属先であるROAD FC社に相談、RIZIN.20に出場するかどうかを含めてかなり悩んだそうです。しかし、ライジンさんとの約束、ファンとの約束を守るために出場を決心。

 「諸岡さん」は自分の潔白を証明するために彼女のRIZIN.17とRIZIN.19の「2試合分のファイトマネーが一括で振り込まれた口座の履歴」を見せたそうですが、実際にはライジンさん側は一括の振り込みはしておらず、それは1試合分のファイトマネーでした

RENA対ハム・ソヒ

 ハム・ソヒ選手は試合に備えてトレーニングする一方、ROAD FCさんは弁護士を立ててこの問題の解決にあたり、ハム・ソヒ選手は自分とライジンさんの本当の契約を知ることが出来、日本での契約書を初めて見ることも出来ました。そこには聞いていたのとは違う数字、誰かの署名とニセのハム・ソヒ選手の署名があったそうです。

 ハム・ソヒ選手はプロで30戦以上戦っていて、そのうち20戦以上が「諸岡さん」を通しての日本での試合です。つまりキャリアの3分の2の試合がピンハネ濃厚・・・。

 この問題が明らかになった後も「諸岡さん」は彼女に代わる別の韓国人選手を探しているらしく、ハム・ソヒ選手は自分と同じような目にあう選手が二度と出ないようにこのことを表に出したのだそうです。

 この話に注目してもらうためにも今回のタイトル戦には必ず勝たねばならなかったわけで、彼女にかかるプレッシャーは相当のものだったでしょう。

 この問題に関してチョン・ムンホンROAD FC会長が来日してライジンさんと協議をしているそうで、解決に向かってくれることを願います。

ハム・ソヒ対神村エリカ

 ハム・ソヒ選手は言います。
「韓国の選手たちが、あるいは、日本から韓国に遠征に来る選手が同じことをされるということを考えると黙っていることができませんでした。私が話さないと格闘技界は、10年いや20年経っても同じです。これ以上の被害がないように願います。」

 日本の格闘技メディアが黙っているのはおそらくこういうことです。日本選手が韓国に遠征する時も同じ目にあっているという問題に手をつけたくないのです。「諸岡さん」やその周辺の人たちを敵に回したくないのです。

 この問題はどこまでも広がっていく問題です。団体を越え、競技を越え、日本の格闘技界に長い間、広く横たわっている問題です。海外から来る選手、そして海外に試合に行く選手、MMAでもボクシングでも、いろんなところにこのようなことがあるのでしょう。言い始めたら大変なことになってしまい、その責任を負わされたくないから業界の人たちは誰も書きません。

 立場を利用して女子選手にプライベートで近づこうとする記者、女子選手にセクハラメールを送る編集長、そんな格闘技メディアがこのような問題を扱うわけがありません。選手の皆さんは自分で自分の身を守ってください。

 ハム・ソヒ選手の言葉。
「大会に出る前に契約を確認してください。どんな大会でも契約書があります。契約書の金額を確認して納得してから契約してください。」

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コメント

  1. 名もなき格闘技ファン より:

    諸岡は日本で20年以上格闘技の興行のブッカーとして暗躍していた。
    とある地方ではオクタゴン(経費が50万円かかる)を用意するからと金をとり、実際には小さなリング(経費20万円)を用意しメチャメチャな興行したりして、少額訴訟になるので費用の割に金が回収できないので興行主や出資家や選手は、すべて泣き寝入りをしていた。
    またポスターや映像などを作る業者も諸岡から経費をまともに払ってもらえず、
    韓国選手にいたっては、日本国内で右も左もわからずに連れてこられ酷い実力差の試合を組まれたり実にかわいそうな扱いを受け、
    また日本人選手も韓国の試合で逆のことをやられてファイトマネーをほとんど搾取されていた。
    日本選手で諸岡の事を知る団体や選手は、諸岡と関わらず、現在はパンクラスが諸岡と距離をとっていて別のブッカーを使って韓国人選手を招聘している。
    ROAD FCのジョン会長と解決に話し合っているRIZINの榊原は、PRIDE時代から諸岡を使って韓国人選手の試合を組んでいたから、本当に解決する気持ちがあるのか疑わしい。
    (QRによる編集済み)

    • queensofthering1 より:

      名もなき格闘技ファンさま
      コメントありがとうございます。
      当ブログでは基本的に噂や内部リークの類は扱わないのですが、今回は選手保護の観点から意味があると思われる部分、具体性のある部分を抜き出して掲載させていただきました。
      「諸岡さん」を扱うネット上の文章のほとんどが彼の人情家としての側面を語るものばかりで、それだけでは今回の事件とのギャップがありすぎてハム・ソヒ選手の発言を理解できません。
      QRは何ら「事実」を知るものではありませんが、今回のコメントはその溝を埋めるものかも知れないと判断して掲載させていただきました。
      文章そのものは変形させてはいませんが、推量的箇所や表現が過剰と思われる箇所はカットさせていただきました。ご了承ください。
      当ブログはだれかを悪いと断じるためにあるのではなく、選手やファンを取り巻く環境がよりよいものになればいいと願うものです。

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