ちょっと前まで女子選手の試合前のインタビューというと、自分がどういう試合をしたいとか、自信があるとか、絶対勝つとか、そういうパターンが多かったんですが、最近はもっと刺激的な内容に変わってきているようです。
まあ、うちのブログに載るような試合は学生の競技会や市民体育会とは違うんで、絶対ボコボコにする、宇宙までぶっ飛ばす、ぶっ殺す、ぐらいはプロの前アオリとしてはありだと思いますし、プロである限りはある意味そういう部分は必要不可欠かもしれません。殺気や野性味や毒が失われたプロ格闘技なんて炭酸の抜けたコーラみたいなもんですから。
けれども、対戦相手を過度に攻撃するような、聞く人がいやな気持ちになるような、そんな言葉のやり取りは勘弁してもらいたいなと思います。
ちょっと前に某男子ボクサーが相手を口汚くののしってファンがどん引きなんてこともありましたが、そういう男子の悪い部分を女子がまねる必要は無いでしょう。
もっとも、QRが心から尊敬するモハメド・アリさんなんかも若い頃は「おれはハンサム、おまえは醜い」などと言って相手を挑発したりもしましたが、真面目に言うのではなくて大げさな表情でふざけながら言っていたのでまだ救いはありました(あんまり趣味がいいふざけ方じゃなかったのですが…)。
でも最近の女子格闘技ってマジなんだか冗談なんだか分かんない感じのやり取りが多くて、これはマズイほうに行きそうだなあと、ときどき心配になります。。
もちろん、表に出ている言葉のやりとりが全部本当かどうかはわかりません。マネージャーさんや広報さんや記者さんの創作かもしれないし、実際のことばをかなり盛っているのかもしれません。でもやっぱり女子が相手の年齢やルックスを言うのはだめでしょう。ねちねちと相手の実績をけなしたりするのも。
少し前に女子格闘技で毒舌と言えば、総合のしなしさとこ選手や渡辺久江選手でした。実際、数年前にこのふたりの対戦のときは数週間も前から雑誌やネットがふたりのやり取りをいちいち記事にして試合の前から決戦の機運は高まりました。
でも、このときのふたりの言葉を見ると、どちらも相手のことをマジでけなしている部分はなくて、あたしが勝たないと格闘技がダメになると言っているだけなんです。しなし選手なんかは「格闘技は性格が悪いほうが勝つのでわたしが勝つ」という自虐ネタでファンを笑わせていました。こういうのがプロの仕事でしょう。
キック系でもボクシングでも総合でも、階級によっては選手層が薄くて対戦相手が見つからない女子選手もいます。そういう人は対戦相手が見つかったら感謝こそすれ悪口なんかは言わないでしょうね。いや、悪口を言ってもいいんですが、試合終了のゴングが鳴ったら笑ってあいさつ出来るような、そんなところが落としどころだと思うんです。
コメント
この記事に大いに同意します!
というのも、5月、高橋藍のRENA選手に対する「泥を塗った」発言は、どうにも許せません。
RENA選手には勝ったものの、その後怪我による離脱。こんな事で、偉そうな事言えるのか?と思います。
高橋藍の発言以降、正直な所、シュートを見る気はしませんでした。こんな事では、競技に対する人気は得られないと思います。
言葉は影響力のあるもの。だからこそ、プロスポーツ選手の皆さんも、言葉は慎重に選んでいただきたいと思います。
たしかに後味悪い挑発多いねえ最近。
ちはるをおばん扱いしたタイガーと飯田に噛み付いた坂本のはアウトだよね。
お笑いでも人をおとしめるネタしかないのは最低レベルの芸人。
格闘家なら相手をリスペクトが基本だと思うよ。
坂本選手は相手を誹謗中傷するだけで人間として未熟、負けたら親らしき人物が地方から参戦してきたから判定がとケチをつける始末…。まだまだマイナーな競技、少ない選手数でこれではお先真っ暗です
みなさんコメントありがとうございます。
続々新着コメントいただいているのですが、なんかここからまた舌戦がはじまっても困りますんで(笑)このへんで一回クローズにさせてください。
おたがい人間ですから言い過ぎることもあると思います。
選手のみなさんもファンのわたしたちもそのへんはちょっとゆるーくいきましょうよ。
この記事をアップしてから数ヶ月がたったいまでもコメントが寄せられ続けていて皆さんの熱心さが伝わってきます。「あのときはRENAも高橋もどっちもどっち」「プロなら本気で怒るほうがおかしい」などいろんな意見をいただきました。ありがとうございます。
でも、申し訳ありませんが、この話題はしばらくの間お休みにさせていただいています。
言い過ぎはいけないという記事なんで、そのへんのところご理解ください。よろしくお願いします。