観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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WBAライトミニマム級王座決定戦 安藤麻里 vs アマラ 詳細 ボクシング女子

 Boxing

2011年9月22日(木)後楽園ホール
To the Future ~未来へ~ vol.11

WBAライトミニマム級王座決定戦 10回戦
安藤麻里(フュチュール)
VS
アマラ・ゴーキャットジム(タイ)

安藤麻里 vs アマラ
 第1ラウンド ジャブの差し合いからワンツーを狙う両者。まずは互角の滑り出しです。

安藤麻里 vs アマラ
 しかし、アマラ選手は前回来日に比べてジャブの威力が増しており、安藤選手はこのジャブで打ち負け気味。それではとジャブをフックに切り替えてみますが効果無し。ラウンドの最後はあきらかにアマラ選手に押し込まれてしまいます。


安藤麻里 vs アマラ813
 第2ラウンド 手数では安藤選手がまさっているものの体ごと押し込むようにして打ってくるアマラ選手を押さえることが出来ません。

安藤麻里 vs アマラ832
 第3ラウンド 互いに手数が多い両者。ヒット数は互角かややアマラ選手。

安藤麻里 vs アマラ845
 第4ラウンド 空振りが目立つ安藤選手。キッチリ当ててくるアマラ選手に完全にペースを取られます。

安藤麻里 vs アマラ878
 第5ラウンド 勝ちをあせったのか突然大振りになってしまったアマラ選手。安藤選手は反撃のチャンスですがこちらも大振りで時間をムダにします。終盤は足を止めての打ち合いとなりますが流れを逆転するまでには至りません。

安藤麻里 vs アマラ899
 第6ラウンド 両者頭をつけるようにしての打ち合い。安藤選手がじりじり下がることはあってもその逆はありません。

安藤麻里 vs アマラ907
 第7ラウンド 頭を下げてボディー打ちで攻めてくるアマラ選手。安藤選手のアッパーはヒットせず、クリンチに逃げるのみ。

安藤麻里 vs アマラ923
 第8ラウンド 両者押し合うだけの相撲状態のラウンド。終盤にいくつかストレートを決めたアマラ選手が優勢。

安藤麻里 vs アマラ933
安藤麻里 vs アマラ941
 第9ラウンド どちらも手数は多いのですがこれといったヒットがないラウンド。

安藤麻里 vs アマラ960
 第10ラウンド 最終ラウンドもぐちゃぐちゃのもつれ合いで評価出来るようなショットは無し。

安藤麻里 vs アマラ985
 アマラ選手は本気でこの試合を取りに来ていることが伝わってきましたが、ジャッジに恵まれずに敗戦。『ライトミニマム』という奇妙な名前の階級の初代王座は安藤選手のものとなりました。しかし、誰が見ても明らかなように両選手とも「世界王者」の器にはほど遠く、無理矢理作ったベルトという印象は否定出来ません。

 この日、同じリングに登場してライカ選手を退けたジェリーナ・マジョナビッチ選手はこの日の時点で世界5位。階級に由来するパワーの違いを差し引いても、技術や試合運びや何かひとつでもあちらが5位でこちらが世界王者であることを見せられたでしょうか?

 「この階級は出来たばかりだからほかの階級と比較しても仕方ない」という弁護は無意味です。実力的に世界王者に満たない選手しかいない階級の王座は空位とするのが本当ですから(空位の階級はいくつもあります)。アジアだけの都合で勝手に世界王座を作る動きは東洋人の恥だと思います。

WBAライトミニマム級王座決定戦 10回戦
○安藤麻里(フュチュール)
判定3-0
×アマラ・ゴーキャットジム(タイ)
安藤麻里選手がユナニマスデシジョンで勝利しました。
(97-93、99-92、98-92)

この結果、両選手の戦績は以下のようになります。
安藤麻里 あんどうまり(フュチュール)11戦8勝3敗4KO
アマラ・ゴーキャットジム(タイ)10戦7勝2敗1分3KO
(主催者発表のデータにもとづきます)

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コメント

  1. TT より:

    同じく会場で見てたものですが、安藤選手、離れて良し、くっついてよしのテクニック有りの選手に見えました。

    全般通して、試合を支配してるようにみえ、妥当な判定だと思ってましたが・・・

    まぁ、一ボクシングファンの声だと思って、聞いてください。

  2. queensofthering より:

    コメントありがとうございます。
    このブログもファンのごく一部の声にすぎませんので気にしないでください。
    プロスポーツというものはいろんなひとにいろんなことを言われるのも含めてなんぼです。
    サッカー選手も野球選手もファンにいろんなことを言われています。
    ボクシングはメディアが結果にそった評価しかしないのできれいごとで済まされることが多いと思いますが、そういう環境を早く脱していろんな声が聞こえる世界になればもっと活性化した分野になると思います。
    みんなでいろんな声を発信してもっと生き生きとしたシーンを作って行きましょう。

  3. 女子ボクシング結構好きなんです より:

    関西在住で今回の試合は観に行けなかった者です。
    試合に関する記事を探していて、こちらに来ました。

    階級の新設や、それに絡むあれこれはボクシングを楽しみに行く身としては、正直あまり関係がありません。
    どちらかと言うと、団体側の事情ですよね。(ゴシップ的に楽しむのなら別ですが、出来れば別記事と試合とは分けて書いて欲しい内容です。)

    この様なブログを運営されているということは、女子格闘に思うところもいっぱいあると思います。

    「ここをこう見ると面白いよ。」とか、「ここがもっとこうなると良いね。」といった、「楽しみ方」にフォーカスして欲しいと感じました。

    「あれこれ言うのがファン」という見方もあるとは思いますが、良かった点を見つけて教えてくれる方が、素人としては嬉しいです。

    せっかく女子ボクシングにフォーカス氏て下さっている貴重なブログなので、その視点をもっと「(提灯記事でなく)良い部分を探して伝える」方に向けてくれると、記事を読む方としても嬉しいです。
    (ぶっちゃけ、辛辣な批評は幾らでも言えるネタと思いますし、それに字数を割くのはもったいないです。)

  4. queensofthering より:

    はじめまして。コメントありがとうございます。
    今までの記事を読んでいただければこのブログはいい試合はいい試合と書いていることがお分かりになると思います。
    過去の女子のボクサーにはいい選手がたくさんいましたし、今もいい選手はいます。でも、層が薄いのは事実なので基準以下の試合もあります。女子の試合に興味を持たない一般的なファンの人たちがそういう試合を見てしまった場合、女子の試合が嫌いになることが多いようです。
    今回の大会を見に行って書いている一般のボクシングブログが少ないことにお気づきですか?その理由はほとんどのボクシングファンと関係者にとって興味がない大会だったのでしょう。でも、本当はその人たちは女子の試合が嫌いなのではなくていい試合があることを知らないからそうなるんだと思うんです。いい試合の存在を知ったらボクシング好きならだれでも見たいと思うはずなんです。
    だからこのブログではいい試合はいい試合と書くし、そうじゃない試合はそうじゃないと書きます。女子の試合にも2種類あることを分かってもらいたいからです(もちろん男子の試合も2種類あるわけです)。
    評論家でもなんでもないので、批評や感想よりも試合の内容をシンプルに伝えたいと思っています。
    わたしたちは「女子」をとっぱらってひとりの「ボクサー」「キックボクサー」として選手を見ていますから辛いことも書きますよ。
    もしも、うちが女子の試合ならなんでもほめるようになったらダメになったなと思って見捨ててください。

  5. K より:

    自分はこの試合を見て力強い良い試合だと思いました。同じ格闘技の選手として見習いたい所が沢山ありました。自分もこのような勇気をもらえる素晴らしい試合が出来るよう頑張りたいと思いました。

  6. 次元 より:

    同じ階級に王者はふたりもいらないんで小関と統一戦をやってほしいね

  7. 初心者 より:

    この試合みていました。
    安藤選手の戦い方は判定も妥当と思いましたし、元気もらいましたよ。
    でも辛辣過ぎるこのサイトは好きです。

    トリの試合が始まる前に客が引いて行ってしまうような興行はやはりおかしい、みていて変なかんじでした。

    地震、原発、台風などで、みなシビアになってきている今、やる興行の意味。
    本当に腹の底から笑ったり、感動して泣いたり、
    そういう興行をうつべきだし、トリの選手にきちんと花を持たせるべきだとおもうんです。

    なぜそうならなかったのか、さっぱりわからないですが、次同じような興行をうって
    また純粋なボクシングファンが見にくるのかな?とは思います。
    なんかがとても惜しい。と。
    残念でならないです。

  8. より:

    録画で見たけど4回からはずっと向こうペースだったかな。タイ人が2ポイントリードで勝ちだね。
    気になったのは安藤が全部手打ちってこと、タイ人が防御しないこと。
    多田の試合も見るとこなかったよね。

  9. C より:

    安藤選手は強かった。判定通り勝ちだと思う。
    多田選手は爆発的な力というよりスピードあって速さが凄い。

  10. ss より:

    私も見てましたが、本当にあの試合で安藤選手が世界チャンピオンというのはどうかと思います。女子は人数が少ないのに新たな階級を作りなんの根拠もなく試合が行われてその試合に勝てば世界チャンピオン!? そんな簡単になれるものじゃないと思います
    もう少し考えたほうがいいですよね。試合内容的には安藤選手が勝っていたと思いますが。。

  11. うっちー より:

    安藤選手はアマ歴もなく
    ボクシングキャリアも3年ほど。

    ちょっと前までは国内レベルでしのぎあい
    をしていた選手ですから、ボロ負けもあり得るかな?というのが試合前の僕の偽らざる
    感想でした。

    そういう意味ではいい意味で予想を裏切ってくれたと思うし、この試合でさらに自信を深めた事でしょう。

    急成長、著しい今後に期待を抱かせる若きホープ出現
    といったところでしょうか。

    ただ世界戦というボクシング界最高の舞台として考えた場合
    思ったほど悪くはなかったけれども、まだまだ未熟な点も多く辛口評価もやむえない。。。

    つまりは、そういうことだと思います。

  12. kuku より:

    まあ、どこに基準をおくかだよね。多田や小関をすごい王者だと思う人は安藤もよく見えるのかもしんない。しかしジャッジはひどいね。あれで7ポイントリードはホームじゃなきゃありえん。どっちが勝ちでもいいようなもんだった。
    クイーンは進行のせいにして多田にフォロー入れてたけどあの客席みたら多田の評価がどんなもんかはあきらかだよ。次の日休みだからそんなにあわてて帰る理由はないよ。

  13. 一ボクシングファン より:

    いつも拝見させていただいています。

    安藤選手、ジャブもバシバシと決まり、左ボディーからフックへのつなぎも何度も決まり、アマラ選手のプレッシャーにも押し負けておらず、勝っていたように思うのですが、好みの問題でしょうか…

    これからさらに成長して、どなたの目からも勝ちと思わせる試合をしてほしいと思っています。

  14. Y より:

    試合を実際に見に行ったものですが、安藤選手は安定していて圧勝だったように思います。

    ボクシングのことはよくわからないので、何とも言えませんが、素人目にはそう見えました。

  15. 丸九 より:

    こんにちは。会場で試合を観た者です。見方もジャッジを人それぞれですし、好みもあります。だからジャッジは難しいと思いますが・・・安藤選手の試合の画像を集め方(書き方)で心証がまったく変わってしまうんだなーと思いながら読んでいました。安藤選手の左ボディ・左フックやアッパー・フックは確実に相手をとらえてましたし、ジャブももろに入っていました。私はジャッジは妥当だと思いましたよ。

  16. queensofthering より:

    みなさんコメントありがとうございます。
    採点の基準については以前にも書いたことがあるのですが、最近このブログを知った方が多いようなのでひとつだけご説明します。
    ボクシングというのはパンチを当てて相手を倒す競技です。倒せない場合でもダメージを与えればポイントになります。ようするに効かせることです。また、単なる前進はポイントになりませんが、パンチを当てて相手を下げながらの前進はポイントになります。
    今回の場合はどちらも相手を倒せませんでした。しかしパンチを当てて前に出ていたのはアマラ選手なのでポイントになります。安藤選手のパンチは相手がまったくノーガードでしたのでたくさん当たりました。これでパンチの効果が見られればポイントですが、なければそれほどのポイントになりません。パンチをたくさん当てていたのは相手も同じだからです。
    ボクシングはパンチを当てればいいという競技ではありません。倒すかダメージを与えるか相手より優勢を保つかなのです。
    わたしたちが例えば今回のライカ選手の試合を評価するのはライカ選手のパンチが相手を下げたりクリンチに追い込んだ場面が何度もあったからです。単に当たったはずれたということではありません。
    ジャッジの判断と自分たちの判断が違うという記事はわたしたちはいままで何度も書いています。これが最初ではありません。なにも特別なことではありません。
    どこかでだれかがあなたと違う意見を言っていてもあなたが気にする必要はないのです。もしもその誰かの意見のせいで判定がひっくり返ったり順位が入れ替わったりするのであれば別ですが、そうじゃないのなら誰かがどこかで何かを言っていても自分の意見に自信があれば関係のない話です。ボクシングとはそういう文化です。

  17. miklikov より:

    ツナミや富樫、藤本りえ、古いけどシュガーみゆきなんかは明らかに別格の強さをもっているけど。女子は層が薄い分だけ王者の力量差がありすぎる。

  18. タイはいらん より:

    安藤戦は互角に見えたがポイント差がありすぎだと感じた。パワーのない軽量級は技巧や速度で魅せないと、蚊の喧嘩にしか見えない。それにタイ選手にはもううんざりだ。マッチメーカーが楽して手抜きしていると思われても仕方がない。

    ロリータ歌手の歌も踊りもエンタメとも言えない低レベルで時間の無駄。客席に向かってつくり笑顔を振りまいてお手振りをするラウンドガールはチープ過ぎる。自分たちのショーじゃないし、選手が血を流して闘ってるのに無神経過ぎる!
    最悪の場面は、口をとがらせキスの口元で客に媚を売った時。吐き気をもよおした!

  19. T より:

    確かにあの可愛いらしすぎる歌手がボクシングの試合には合ってないですね。

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