観客席視点からの立ち技系女子格闘技
スポンサーリンク
スポンサーリンク

アルゼンチンの期待の星 デボラ・ディオニシウス キャリアを蓄積しつつプロスタイルへと進化中 ボクシング女子

 Boxing

2011年10月15日(土)アルゼンチン ブエノスアイレス

バンタム級 4回戦
デボラ・ディオニシウス(アルゼンチン)
VS
マルタ・フンコス(アルゼンチン)

 今年3月にデビューしたアルゼンチンの期待の新人デボラ・ディオニシウス選手(アルゼンチン)が第6戦をおこないました。

デボラ・ディオニシウス(黒/緑) vs マルタ・フンコス(黒/赤)

 アルゼンチンのアマボクシングで実績を残しているディオニシウス選手がプロに転向したのは今年の3月。基礎のしっかりしたスタイリッシュなボクシングは充分魅力的で、そのままでもプロとしてやれるだけの実力はありましたが、プロのトップクラスに比べるとパワーと破壊力ではやはり物足りない感じはありました。

 しかし、ほとんど毎月のように組まれる4回戦や6回戦を勝ち抜いていく中で、彼女は少しずつ確実にプロとしてのたくましさを身につけています。デビュー3戦めまでは判定勝利でしたが、4戦めからはダウンを奪うなどしてキッチリTKOで勝つようになり、6戦めの今回は1ラウンドでの秒殺勝利。試合開始直後のオープニングブローからして今までよりも格段に増したパンチ力を感じさせてくれました。これは来年以降の本格売り出しが期待出来ますね。

 日本では女子ボクシングの環境にいろんな面で余裕が無いため、アマで実績のある選手をプロでの充分な試合経験を与えずにスター扱いしてしまう傾向があります。その結果、競技選手としても魅せるパフォーマーとしても基本的な技量や感覚が育たないままセミやメインの重責をまかされることになり、選手が苦労するケースがいくつも目につきます。

 けれども、ヨーロッパや中南米では、本当に売り出したい選手は計画的にしっかりと育てながら、お客さんの前で試合の経験値を積ませ、お客さんはどんな試合を喜ぶのか、プロとは何かを学ばせます。当てること優先のアマの非力なパンチではなくて、倒せるプロのパンチを身につけさせます。そうやって、知名度とランキングを上げていき、それからタイトルマッチなどの大舞台に送り出します。ドイツのスージー・ケンティキアン選手もアルゼンチンのジェシカ・ボップ選手もそのようにしてプロ向きに育てられました。

 人気選手は突然あらわれたりしません。いまスターとして輝いている選手の影には、そのような下積みの段階が必ずあったはずなのです。

バンタム級 4回戦
○デボラ・ディオニシウス(アルゼンチン)
1回 TKO
×マルタ・フンコス(アルゼンチン)
ディオニシウス選手がレフリーストップでTKO勝利
(マルタ・フンコス選手にダウン1)

 この試合の結果、両者の戦績は以下のようになります。
デボラ・ディオニシウス(アルゼンチン)6戦6勝3KO
マルタ・フンコス(アルゼンチン)10戦4勝4敗2分

関連記事 デボラ・ディオニシウス vs ジェシカ・ムニョス II バンタム級4回戦 結果 ボクシング女子

関連記事 アマエリートのデボラ・ディオニシウス ハイスピードでプロキャリアを蓄積中 ボクシング女子

関連記事 アルゼンチンのニューフェイス デボラ・ディオニシウスが早くも2戦め

関連記事 強国アルゼンチンに期待の新人デボラ・ディオニシウス デビュー

にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ

qbar

コメント

スポンサーリンク
スポンサーリンク