反則を故意に犯す相手についてセコンドが考えなければならないこと　マリア・ロボ VS アウロラ・シニバルディ　結果＆動画　ムエタイ女子

　Kickboxing

２０１５年２月７日（土）ポルトガル　マフラ
Top King Series VI

５５kg契約体重　ムエタイルール　２分４Ｒ
マリア・ロボ（ポルトガル）
ＶＳ
アウロラ・シニバルディ（イタリア）

　試合中に相手選手の危害となるような反則をおこなう選手には大きく分けてふたつの種類があります。

　ひとつは、何かのキッカケで見境が無くなってしまう選手。自分を抑えられないとか、気が付いたらやっていたとかのタイプですね。

　もうひとつは、ごく冷静に狙って実行するタイプ。ルールを勘違いしていたり、ルールの隙を狙ったり、ルール上問題あるのは分かっているけどプロだから許容されると思い込んでいたり、いろんなパターンはあるでしょうが、そういうことに対する罪悪感がないのが特徴です。

　見境が無くなるタイプは指導者がしっかりしていればなんとかなるんですけど、罪悪感の欠如して、ある程度の反則はＯＫと考えるタイプは大変にやっかい。

　この動画のマリア・ロボ選手の場合は反則かどうかの境界線の技を故意に出していて非常に悪質です。彼女はこの試合で２度同じような危険技を出し、１度目は不発でしたが、２度目は狙いどうリに相手にダメージを与えました。

　一発めはこれです。相手の左腕を自分の右肩のうえに置いて固定しながら思いっきり体重をかけて倒れ込んでいますが、この技の目的は相手の肩と肘の破壊です。
　二発めは首を固定しながら急にジャンプして相手の肩口をリングに叩き付けるように倒れ込んでいます。イタリアの選手が肩を押さえて痛みを訴えていますね。
　こちらは同じ場面のスロー。プロレスのＤＤＴみたいな感じで肩から落とす捨て身技（自分が倒れる勢いを利用した技）だということがよくわかります。こんな技はムエタイではポイントになりません。それなのにやっているのは相手を壊すのが目的としか考えられませんよね。事前に練習し、狙って出している感じなのがはっきり伝わってきます。

　こんなことをする人間が問題なのは当然ですが、困ったことにレフリーが全然この行為に気が付いていませんし、被害者側のセコンドもこの意味が分かっていないようです。

　セコンドのみなさんはコーナーに入ったら、相手の反則を徹底的に監視してください。汚い行為があったら遠慮しないで抗議してください。それでも反則が続くようならレフリーが適格でないか、公正でない可能性があります。そんな場合は誰もあてに出来ませんのでどんな手段を使ってでも選手を救出してください。たとえ試合がつぶれようとも。

　あ、試合全体の映像はこちらです。マリア・ロボ選手はこんなことしなくても勝てるのに、やってしまうんですね。技術的にはいい選手かもしれませんが、これでブラックリスト確定です。来日してほしくありません。

５５kg契約体重　ムエタイルール　２分４Ｒ
○マリア・ロボ（ポルトガル）
判定
×アウロラ・シニバルディ（イタリア）
マリア・ロボ選手の判定勝利

7th February 2015
55kg Maria Lobo won over Aurora Sinibaldi in 4x2mins MuayThai rules by decision.
Beware of Maria Lobo’s Dirty Techniques.

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