Boxing
2016年10月1日(土)ノルウェイ オスロ
WBA/WBC/WBO/IBF/IBOウェルター級タイトルマッチ
王者 セシリア・ブレークフス(ノルウェー)
VS
挑戦者 アン・ソフィー・マティス(フランス)
日本ではボクシングメディアの怠慢のためにあまり知られていませんが、ノルウェーにはセシリア・ブレークフス選手というボクシング5団体統一女子王者がいます。
この人は単にベルトをたくさん持っているだけではなく、実際に世界最強クラスの女子選手を次々に倒している実力派。さらに、世界王座の女子の防衛記録もこの人が現在更新中です。
強いだけでなく、人気も素晴らしく、ヨーロッパ各国のボクシングファンから熱狂的な支持を受けているスーパースター。
過去にはあのホリー・ホルム選手の陣営から挑発的な対戦要求があり、実現に向けて動き始めたところでホルム選手がMMA転向のためにボクシングを引退してしまうという出来事もありました。
そのホリー・ホルム選手に失神KO勝ちしているアン・ソフィー・マティス選手とブレークフス選手は2012年に戦っていて、3-0でブレークフス選手の勝利でした。
というわけで、パウンド・フォー・パウンドで(全階級を通して)女子最強と言われているのがセシリア・ブレークフス選手です。
しかし、彼女には大きな悩みがありました。彼女のホームのノルウェーはフィンランド、アイスランド、スウェーデンと並ぶ「ボクシング禁止国」で一度も自国のファンの前で試合をしたことが無く、デンマークなどの外国での試合経験しか無かったのです。
一時は解禁に向けて動き出したこともありましたが、一足先に一部解禁になったスウェーデンで2013年にWBCスーパーフェザー級王者のフリーダ・ウォルバーグ選手が防衛戦で負けて開頭手術(引退)となる事故があって、ノルウェイの解禁は遅れました。
しかし、ついに故国でもボクシングが解禁。2016年10月1日にセシリア・ブレークフス選手はデビュー以来初めてノルウェイで試合をすることになったのです。
相手はアン・ソフィー・マティス選手。KO率70パーセントの大物とのリマッチです。
地元オスロの大会場は、入りきれないほどのファンで超満員。ブレークフス選手がリングアナのマイケル・バッファー氏のコールを受けると場内の興奮は最高潮。
試合はたった2ラウンドでレフリーストップとなる完勝。いつもはクールなセシリア・ブレークフス選手ですが、今回は自国のファンとともに大きな喜びを爆発させました。
WBA/WBC/WBO/IBF/IBOウェルター級タイトルマッチ
○王者 セシリア・ブレークフス(ノルウェー)
TKO 第2ラウンド
×挑戦者 アン・ソフィー・マティス(フランス)
セシリア・ブレークフス選手がTKOで勝利しタイトル防衛に成功。
彼女が最も長く保持しているタイトルであるWBCは連続防衛世界記録更新の18回となりました。(WBA同王座はブレークフス選手が17回連続防衛中)
この結果、両選手の戦績は以下のようになります。
セシリア・ブレークフス(ノルウェー)29戦29勝8KO
アン・ソフィー・マティス(フランス)33戦27勝4敗1分23KO
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