Boxing
タイのボクシング記事の中で気になる情報と言えば、まず、WBCライトフライ級暫定王者富樫直美選手と、正規王者サムソン・ソー・シリポーン選手の関係、そして、WBCアトム級王者小関桃選手と、再戦が義務づけられているウィンユー・パラドーンジム選手との関係ですね。
この4人の事実関係を過去記事とかぶるところがあるけど、ちょっと整理してみましょう。
富樫選手が昨年暫定王者になったあと、タイでは困ったことが起きました。富樫選手とサムソン選手の間で、真の王者決定戦をやる必要があるというのに、サムソン選手に後援が見つからず、試合の予定が立てられないのでした。
その後、12月8日に富樫選手は菊地奈々子選手を相手に暫定王座の防衛に成功。
一方、サムソン選手は、新しいマネージャーと契約し、リングネームをサムソン・トー・ブアマッドと変え、12月28日にスペイン人のヌリア・メリノ選手と6回戦を戦い判定で勝ちました。
試合直後は、2009年に富樫選手とタイトルマッチで戦うと公言していましたが、新年に入ると「体重の維持が苦しいので上の階級に移行してフライ級の王座を狙う」とプランの変更をマネージャーが発表しました。
また、サムソン選手は、プロモーターとのファイトマネーに関する契約トラブルを抱えていて、裁判で争うらしく、どうも、思うように活動が出来ない状況のようです。
体重と契約というふたつの問題をかかえているサムソン選手は、王座の防衛戦は無理なので、昨年12月もしくは今年1月(日付不明)にWBCライトフライ級の王座は剥奪(予定?)になったようです。
よって、サムソン選手にかわって富樫選手が、正王者に昇格するものと思われました。しかし、いまのところ富樫選手が「昇格した」という海外からの確定情報はありませんし、富樫選手が所属するワタナベジムの選手プロフィールでも暫定王者の表記のままです。
そして、タイでは、サムソン選手の王座剥奪によって「空位」になったWBCライトフライ級のタイトルマッチの開催が予告されています。
日時は2月2日(月)、タイのナコンラチャシーマで。選手はタイのノンムアイ・ゴーギアットジム選手と、韓国のキム・ダンビ選手です。
本来なら、富樫選手が正規王者に昇格するはずなのに、なぜ新たなタイトルマッチが?
富樫選手が暫定王座を手にした時から危惧されていた「暫定王座運営にありがちなアイマイさ」が現実になってしまいました。
一方、小関桃選手は、タイトル認定の際に義務づけられていた前王者ウィンユー・パラドーンジム選手との対戦が、微妙な状況です。ウィンユー選手が、1月2日に、まだ16才でずっと格下と思われていたティーラポーン・パンニミット選手に敗れたのです。
本来なら、前哨戦を落としても、それ以前に下されている裁定ですから、変更の可能性は無いはずですが、自国にベルトを取り戻そうとの意向が強く働いて、タイのボクシング界では、ウィンユー選手のかわりにティーラポーン選手を小関選手にぶつけようということになったようです。
その日時もすでに決まっていて、4月3日(金)にタイのアユタヤで開催だそうですが・・・。タイ側では、WBC本部がこの対戦者差し替えを承認するだろうと見ているようです。対戦の権利は、ウィンユー選手のものと思いますが。むちゃくちゃですね。
なんか、一度決まったとされたことが次々にくつがえされてグダグダの展開になってきました。
小関vsウィンユー戦のときの灰色裁定以降、どうもWBCさんは迷走してるっぽいです。
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