観客席視点からの立ち技系女子格闘技
スポンサーリンク
スポンサーリンク

“アメイジング”・レイラ・マッカーター メイウェザー・プロモーションでの第一戦結果&現在交渉中の相手について ボクシング女子

 Boxing

layla
 いままでに4階級で世界王者になり、ここ11年間無敗の実力者レイラ・マッカーター選手(左)がメイウェザー・プロモーションさんと正式契約して初めての試合が4月29日におこなわれました。

2017年4月29日(土)アメリカ ラスベガス

ウェルター級 8回戦
○レイラ・マッカーター(アメリカ)
TKO 第7ラウンド
×シルビア・サバドス(ハンガリー)
レイラ・マッカーター選手のTKO勝利

レイラ・マッカーター(アメリカ)57戦39勝13敗5分10KO
シルビア・サバドス(ハンガリー)26戦16勝10敗7KO

 結果は上記のようにマッカーター選手のTKO勝利で、この模様はフォックススポーツ2などで中継されました。

 これで彼女の戦績は57戦39勝となりましたが、特別ルールだったディアナ・プラザック戦を加えると58戦40勝13敗5分11KOとなります。ついに40勝達成というわけです。

 今後の予定については5団体統一ウェルター級王者セシリア・ブレークフス選手とのタイトルマッチを最大の目標として現在交渉中とのこと。

 最新のインタビューで彼女は次のように語っています。
「彼女との対戦に関してはもう2年か、それ以上前から交渉をしています。でも、彼女が選ぶのはいつもわたしよりも下の対戦相手で、次の挑戦者は本来は下の階級の選手(スーパーライト級のエリカ・ファリアス選手)です。」

「(ブレークフス選手は)誰とでも戦おうとしています、わたし以外のね。彼女は賢いひとだし、負けたくないというのも分かります。でも、ファンのために、そしてボクシングが正しくあるために、ベストの選手はベストの選手と戦うのが大事なんです。誰がトップかを証明し続けるために。おそらく(わたしがブレークフス選手と交渉を開始したころは)まだ条件が整っていなかったのでしょう。でも、いまは(わたしに)ちゃんとしたプロモーターがついていて、テレビ放送だってあるんです。わたしと試合をすればほかのどの選手と戦うよりもファイトマネーだって良いですよ。わたしは彼女をひどい言いかたで責めたりはしたくないですけど、もう時(とき)は来てると思うんです。戦う者としてステップアップする時が。いや、もうずっと前からその時なんだとわたしは思います。」

「SHOWTIME(大手のケーブルテレビ局)のステファン・エスピノーザ副会長は今年その試合をやると決めたそうですから、問題は彼女(ブレークフス選手)が同意するかだけです。その資金は用意されるので、条件さえ揃えば今年はその戦いが実現する可能性が高いと思います。」

「でも、それでもダメで、彼女がわたしを避け続けるのなら、わたしはほかのチャンピオンとの対戦を探します。140ポンド(スーパーライト級)以上のほかの階級の王者を。もしも、わたしの階級以上だとしても、わたしは試合があるならどこへでも行きます。それがチャンピオンというものです。」

 マッカーター選手らしいというか、素晴らしい発言の数々、拍手をおくりたいです。ただ、ブレークフス選手の名誉のために書きますけど、マッカーター選手が対戦交渉を始めたここ2年強の間にブレークフス選手は3試合していますが、その相手はいずれも強豪ばかりで、決して弱い相手を選んで戦っているわけではありません。でも、その3人がマッカーター選手には自分より下に見えてしまうんです。そこまでの自信があるんですね。

 ブレークフス選手はかつてホリー・ホルム選手の陣営から対戦を迫られた時、すぐに返事はしなかったものの、結局は対戦にOKしました。たぶん大したファイトマネーも出なかったはずですが、強豪のホルム選手と戦うつもりでした。それは結果的にはホルム選手のMMA転向で実現しませんでしたが、ブレークフス選手はそういう人ですので、きっとマッカーター選手とも戦うでしょう。それが実現したら、女子ボクシング史上でアナ・マリア・トレス VS ジャッキー・ナヴァ戦とならぶビッグマッチです。非常に楽しみです。

 なお、余談ですが、オリンピックの銅メダルからプロボクシング入りしたマーレン・エスパーザ選手(アメリカ)が男子と同じ1ラウンド3分で戦うことを発表し、これを彼女が所属するゴールデンボーイ・プロモーションさんが「女子で最初に3分で戦う選手」と宣伝しているようですが、この言い方は事実と違います。もともと3分で戦う女子選手はそんなに珍しくはありませんでしたが、いつの頃からか2分が主流となり3分をあまり見かけなくなっただけです。

 最後まで「女子も3分で戦うべき」と言っていたのがマッカーター選手で、彼女がWBAチャンピオンだった当時(2007~11年)は何度か3分で防衛戦をしています。WBAさんもこれを正式に認めていましたが、そのことを知らない竹原&畑山ジムさんが風神ライカ選手との試合を組んだあとあわてて交渉し直して1ラウンド2分にしてもらうということがありました。JBCさんは女子は2分と決めていますので、3分では承認が取れませんからね。

関連記事 セシリア・ブレークフス VS クララ・スヴェンソン WBA/WBC/WBO/IBF/IBO5団体ウェルター級タイトルマッチ 結果&ノーカット動画 ボクシング女子

関連記事 オリンピック銅メダリスト マーレン・エスパーザ プロデビュー マーレン・エスパーザ VS レイチェル・サゾフ フライ級4回戦 結果&ノーカット動画 ボクシング女子

関連記事 レイラ・マッカーター VS ヨランダ・セグラ スーパーライト級 10回戦 ノーカット動画 ボクシング女子

関連記事 『ノー・ロープ・ボクシング』BKBは新時代のボクシングになれるか? レイラ・マッカーター VS ディアナ・プラザック BKBタイトルマッチ動画 ボクシング女子

関連記事 プレイバック 菊川未紀 vs レイラ・マッカーター ラスベガスでの一戦 ボクシング女子

関連記事 世界タイトルマッチでリング禍 フリーダ・ウォルバーグ VS ディアナ・プラザック WBCスーパーフェザー級タイトルマッチ 現在までの経過 ボクシング女子

人気ブログランキング にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ

コメント

  1. g1j2p5i5 より:

    元M級王者Kレイス選手が 11日 3分8Rでやりますね

  2. レイダ より:

    女子ボクシングの試合が2分で行われるようになった理由と、最近になって3分の試合が増えつつある理由が知りたいです
    選手が自由にどちらかを選択できるという事でしょうか?

  3. queens of the ring より:

    >g1j2p5i5さん コメントありがとうございます。
    キャリー・リース選手の8回戦が3分制なんですか?それは知りませんでした。
    以前はBoxRecに2分なのか3分なのかの記載がありましたけど、サイトがリニューアルされた時に無くなっちゃいましたね。過去の試合の2分/3分の記載やその他詳細も消されてしまって残念です。

  4. queens of the ring より:

    >レイダさん コメントありがとうございます。
    アマチュアボクシングでは今年から日本でも女子は3分制になりましたね。
    プロの場合、2分制か3分制かの選択はその地区のコミッションによって違います。日本ではJBCさんが2分と決めているので規約が変更されない限りは全部2分制となります。
    アメリカでは州によって2分に決まっている州と、2分/3分が選択できる州とがあるらしいです。
    タイトルマッチの場合はそのベルトの統括団体の判断もかかわってきます。
    女子が2分になった理由は諸説ありますが、健康管理上の問題ではなくてボクシング業界の都合だと言われています。
    かつては今と違って女子がメインになることなど考えられず、男子の前座という位置付けだったのでさっさと終わらせるためという説、女子の試合時間を短くし(たとえば、男子の世界タイトル戦が3分12ラウンドで36分、女子は2分10ラウンドで20分)その時間の短さを理由にファイトマネーを安くする説、などがあります。
    最近、再び3分制がおこなわれるようになったのは、選手やファン、関係者側に3分支持者が依然としていることと、プロモーションが独自色を出すためだと思われます。
    エスパーザ選手だけではなくて同じくオリンピックからの転向組のニコラ・アダムス選手も「2分よりも3分のほうがリラックスしてテクニカルな戦いが出来るからいい」と言っており、彼女も3分制でやるらしいですね。
    むかしの記事ですが、こちらにも少し書いてありますのでご覧になってみてください。 http://queensofthering.com/archives/50794144.html

  5. g1j2p5i5 より:

    結局レイス 2分☓6RでMD勝ちです
    仰る通りボクレコ半疑 あまりあてになりませんね笑

スポンサーリンク
スポンサーリンク