観客席視点からの立ち技系女子格闘技

東洋タイトルにふさわしい激戦 吉田実代 VS グレテル・デパズ 試合経過 女子OPBF東洋太平洋バンタム級王座決定戦 8回戦 ボクシング女子

 Boxing

2018年8月20日(月)東京 後楽園ホール
VICTORIVA Vol.2

メインイベント 女子OPBF東洋太平洋バンタム級王座決定戦 8回戦
吉田実代 よしだみよ(日本バンタム級女子王者/OPBFバンタム級1位/EBISU K`s BOX)
VS
グレテル・デパズ(OPBFバンタム級2位/フィリピン)

吉田実代
青コーナー、日本バンタム級女子チャンピオン吉田実代。

グレテル・デパズ
赤コーナーはフィリピンからやってきたグレテル・デパズ選手。


吉田実代
吉田実代
悲願の東洋王座獲得のチャンスを前に緊張感ただよう吉田実代選手コーナー。

グレテル・デパズ
選手、そしてセコンド陣の表情から見る限りフィリピン側も完全ガチモード。

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第1ラウンド 吉田実代選手は相手別に作戦を立て、パワーファイトだったり、超前進戦法だったり、色んなスタイルを見せてくれるボクサーですが、この日は中間距離からジャブを打ち、そこから打ち崩そうというごくスタンダードなファイト。ふつうに『ボクシング勝負』でいくみたいです。

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しっかり踏み込んで最初から積極ファイトです。

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デパズ選手はきっちりジャブを打てるまともな選手。フィリピンの選手はタイのバイトさんとは違ってちゃんとボクシングジムに所属しているボクサーなので、当たり前ではありますが(タイには女子選手がプロボクシングを習う環境はほとんどありません。そこから選手を呼ぶほうが間違いなのです)。先日、秋田屋まさえ選手がフィリピンのフロリビック・モンテロ選手と僅差判定になったことからも分かるとおり、この国の選手は決してあなどれないのです。

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デパズ選手、ガンガン前に出ながらパワフルなパンチを繰り出します。かなりのパワー系でありながら連打も可能で、スピードもあるというなかなか手強いタイプ。

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しかし、あまりにも前に出すぎるのでゼロ距離となってブレイクを待つことに。

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リスタート時には正確に打ってきますので、これは要注意。

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気の強さでは負けない吉田選手がプレッシャーをかけますが・・・

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その時にヒヤッとしたのがこの動き。 デパズ選手は相手の攻撃を体を沈めてかわし、次に伸び上がる勢いで打つのですが、この時にグラブより前に頭が出るので・・危ないですね。

初回から両者ともに非常に積極的でしたが、このラウンドは互角。

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第2ラウンド グレテル・デパズ選手は一旦沈み込んでから打つパターンがお気に入りらしく、こんな角度からも伸び上がってパンチを出してきます。けっこう器用ですね。

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少々無理な体勢でも手を出してくるデパズ選手にやりにくそうな吉田選手。

デパズ選手は打ちながら上下、左右によく動くのでこの選手に当てるのはなかなか大変だと思います。

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ロープやコーナーに追い込んでいるのは吉田選手なのですが、そこから粘るデパズ選手。

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接近戦はクリンチしてくること多し。

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相手が身を沈めるタイミングで吉田選手の右がヒット。デパズ選手の動きが読めてきたのでしょうか?

このラウンドも差は無いと思いますが、それでもマストシステムなのでジャッジはどちらかに10点と9点を振り分けます。それがどうなるのかは予想できません。普通に見れば互角。

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第3ラウンド 前進する相手へのカウンター、打ち終わりにボディーブロー、ヒットが続く吉田選手。激しく動く相手に、わずか2ラウンドほどでここまで合わせられるとは、素晴らしい集中力。

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追い詰める吉田実代選手。

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沈み込んで右をかわしてボディーを返してくるデパズ選手、やりますね。

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ロープを背にしながら必死に横に逃げるデパズ選手。

吉田選手のパンチが綺麗に当たる場面が増えているのでこのラウンドは取ったでしょう。

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第4ラウンド 女子OPBFタイトル戦は、このラウンドの終了後に途中採点が公開されるシステム。そのため、是非ここはおさえておきたい。両者はさらにアグレッシブになっていきます。

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ロープを背負わせているのは吉田選手。ここからどこまで詰められるか?

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第4ラウンド終了。吉田選手の激しい攻めでグレテル・デパズ選手は左目付近から流血。さいわいカットが小さいようで試合はこのまま続行されます。

そしてインターバルに読み上げられた採点は、ジャッジ1者が38-38のドロー、2者が39-37、39-37で、吉田実代選手が2対0の優勢。

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第5ラウンド 不利な状況がはっきりしたデパズ選手が必死の反撃。

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吉田選手にやりかえされてクリンチに逃げますが・・

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ここで決めるべく追い込む吉田選手。相手の動きはあいかわらず激しいのですが、吉田選手の攻撃の精度が増している感じ。

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状況を打開しようとデパズ選手が身を沈めると、接近中の両選手がクラッシュ。

吉田選手の頭部にデパス選手が上から額を打ちつける形となり、吉田選手は流血。

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ドクターチェックの結果は、続行不可能。試合は後半に入っていたので負傷判定となります。

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血を流してもリング中央では笑みさえ見せていた吉田選手ですが、コーナーに帰った一瞬はこの表情。

試合の途中ストップは不本意だったでしょう。

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デパス選手の表情にも無念さがありあり。いいところも多く見せただけにこの幕切れはツライ。

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判定の結果は3-0で吉田実代選手の勝利!

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吉田実代選手が女子OPBF東洋太平洋バンタム級王者となりました。

グレテル・デパズ選手は予想以上にいい選手でした。基礎はしっかり、パワーパンチが打てて、速さもあって、動きは多様。しかし、その相手にキッチリ当てて追い込んだ吉田実代選手のボクシングは見事。実力上げてますね。素晴らしいです。

メインイベント 女子OPBF東洋太平洋バンタム級王座決定戦 8回戦
○吉田実代 よしだみよ(日本バンタム級女子王者/OPBFバンタム級1位/EBISU K`s BOX)
負傷判定 3-0 第5ラウンド 1分39秒
×グレテル・デパズ(OPBFバンタム級2位/フィリピン)
吉田実代選手が負傷判定勝利でOPBF王座を獲得。
(偶然のバッティングにより吉田選手が頭部をカット、第5ラウンドの時点でレフリーストップ。試合が後半に突入していたので負傷判定がおこなわれた)
(48-47、49-46、49-46)

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この大会は有料動画サイトボクシングレイズさんで全試合録画配信されています。

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東洋王者と呼ぶにふさわしい内容で勝利した吉田実代選手。今後の活躍に期待が高まります。

吉田実代 よしだみよ(EBISU K`s BOX)11戦10勝(うちタイ人0)1敗
グレテル・デパズ(フィリピン)9戦5勝4敗2KO

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コメント

  1. ボクシングファン より:

    知り合いのフィリピン人ボクシング関係者に尋ねたら、デバズ選手と先日秋田屋選手を苦しめたモンテロ選手は同じコーチに師事しており、二人は恵まれた環境でボクシングトレーニングに専念する「フルタイムプロボクサー」だそうです。
    若い彼女らはハードなトレーニングの毎日でかなり強くなっているとのこと。

    コーチはかなりキャリアがある指導者で、特にボディー攻撃を重要視するそうです。
    秋田屋選手はこのボディー攻撃に苦しめられましたね。

    フィリピンのボクシングはあなどれませんね。

  2. queens of the ring より:

    >ボクシングファンさん 情報ありがとうございます。
    そうなんですか、デパス選手とモンテロ選手は同門なんですね。
    たしかにデパズ選手、いいボクサーでした。