Boxing
2011年5月8日(日) 後楽園ホール
OPBFライトフライ級王座決定戦 10回戦
柴田直子(ワールドスポーツ)赤
VS
江畑佳代子(ワタナベ)青
第1ラウンド アマチュア時代から江畑選手を追いかけている柴田選手は「江畑選手と戦うためにプロになったようなもの」とこの試合にかける闘志は満々。一方の江畑選手はかつてWBCインター王者の経験はあるものの、その後はWBC世界王座、OPBF東洋王座、WBA世界王座に挑戦しながらいずれも判定で敗れて戴冠はならず、今回こそはというひときわ強い思いでのぞんだタイトルマッチ。
試合はふたりの気持ちがそのまま表れたように最初からガンガン手数を出し合う激しいものとなりました。
第2ラウンド お互いがオーソドックススタイルで高く構え、鋭いジャブで糸口を求めながら多彩なコンビネーションで攻めるボクサーファイター。一発ごとに高、低、硬、速、と変化をつけながらのパンチの交換は変化に富んで実にスリリング。
試合はまだどちらのものと言うことは出来ない段階ながら、次々に弾幕を張っていくテンポの速さでわずかに柴田選手でしょうか。
第3ラウンド フットワークで動き回ってリングを大きく使う江畑選手にジリジリとプレスをかける柴田選手は、開始45秒に左右ショートフックの高速4連打で江畑選手をとらえると、その後一気に攻勢に。
これを江畑選手はボディーアッパー、左右のフックなどで必死に防戦しますが、柴田選手の圧力の前にどうしても下げられる展開。
第4ラウンド 柴田選手のショートレンジでの支配力が光ります。単に手数をかせぐだけではなく、ひとつひとつのショートパンチがていねいで、きちんとインパクトを伝えていることが柴田選手のほうに試合を引き寄せているようです。
江畑選手は肩で相手のアゴを制するクリンチなどの小ワザを見せてくれますが、パンチの攻防では徐々に後手にまわってきています。
ここで1回めのオープンスコア。39-37、40-36、40-36で三者ともに柴田選手を支持。
第5ラウンド 相変わらず意欲的に戦う二人。攻撃だけではなく、防御にも意識の高い二人ですが、柴田選手の正確なパンチが江畑選手のガードを突き破る場面が見られます。
第6ラウンド なんども接近戦を繰り返すなかで、偶然のバッティングが重なったせいでしょうか、柴田直子選手の左目付近がしだいに腫れてきました。
第7ラウンド ポイントでリードされている江畑選手が勝つにはこのへんでダウンを奪うシーンがどうしても欲しいところ。一段とパンチに力が入って来ますが、これに柴田選手は柔軟な動きで応じて、クリーンヒットを許しません。
第8ラウンド なおもパワーパンチで攻める江畑選手ですが、柴田選手はパンチの回転数を上げて打ち返します。柴田選手の左目の腫れがあきらかにひどくなってきたようです。
第9ラウンド 1分を経過したところで、ドクターチェックとなった結果、これ以上のファイト続行は無理という判断で、試合は負傷判定へ。結果は89ー83、87ー85、88ー84でジャッジ全員が支持した柴田直子選手の勝利。
柴田直子選手が9回負傷判定勝利でOPBF東洋太平洋ライトフライ級2代目王者の座に輝きました。
OPBFライトフライ級王座決定戦 10回戦
○柴田直子(ワールドスポーツ)
9回 負傷判定 3-0
×江畑佳代子(ワタナベ)
柴田直子選手の判定勝利。OPBFライトフライ級新王者に。
(89ー83 87ー85 88ー84)
(偶然のバッティングによる柴田選手の左目負傷により9回途中で負傷判定)
今回の結果を含む両選手の戦績は以下のとおりです。
柴田直子 しばたなおこ(ワールドスポーツ)8戦7勝1敗3KO
江畑佳代子 えばたかよこ(ワタナベ)7戦3勝4敗2KO
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